テレビアニメ『ファンタジスタドール』が、7月6日から順次開始を開始する。ひょんなことからカードマスターになった女子中学生うずめが、カードから飛び出す華麗な“ファンタジスタドール”たちと知恵と工夫でバトルに挑むというものだ。
クリエイティブプロデューサーに谷口悟朗さん、監督に『そらのおとしもの』の斎藤久さんを起用するオリジナルアニメである。強力スタッフが注目されている。
なかでも『スクライド』、『プラネテス』、『コードギアス 反逆のルルーシュ』の監督だった谷口悟朗さんが、原作に参加、クリエイティブプロデューサーを務めるのが話題だ。これまでの谷口作品と異なる題材、その挑戦が話題だ。
谷口悟朗さんに、『ファンタジスタドール』の作品のきっかけ、魅力、クリエイティブプロデューサーの仕事についてお話いただいた。
[インタビュー取材・構成:数土直志]
TVビアニメ『ファンタジスタドール』
公式サイト http://www.fantasistadoll.com/
「ファンタジスタドール先行上映会」http://www.fantasistadoll.com/0630kansei/
日時:6月30日(日) 開演/17時 会場: お台場シネマメディアージュ
ゲスト:大橋彩香、三澤紗千香、上坂すみれ 司会:吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー)
■ クリエイティブプロデューサーの役割とは?
―― 今回『ファンタジスタドール』は、谷口悟朗さんが監督でなく、クリエイティブプロデューサー、そして原作となっています。クリエイティブプロデューサーという仕事を知らない方も多いと思いますが、どういった仕事なのでしょうか?
―― 谷口悟朗さん(以下谷口)
クリエイティブプロデューサーは、テレビの『新世紀エヴァンゲリオン』以降、アニメーションの作り方が、大きく変質したことで必要になった役割です。
あの時、ソフトメーカーやテレビ局は、作品そのもの、つまりソフトが商品になるという認識も持ったんですね。そうなると、作品によっては監督に要求される資質が変わります。単純に現場を統括して、作品を作っていくだけでなく、営業的なところも理解することが要求されます。
例として製作委員会というシステムで話しましょうか。それまではオモチャだけを売っていればよかった、もしくは放送さえしていればよかった物が、委員会を構成する法人の数だけ対応が分かれてしまったんですね。そして、監督が製作……つまり資金回収なども視野に入れないといけなくなったケースがでてきたです。
しかし、法人は複数の人を用意できても監督は一人。それに、作品だけつくっていたい人だって多い。そうなると分担するしかない。
ここ数年、助監督ですとか、副監督、監督補佐が増えてきたじゃないですか。理由の一つはこれです。結局、ひとりだけでは回せきれないんです。
―― その時にクリエイティブプロデユーサーが必要とされてきたわけですか?
―― 谷口
人によってやり方は違うでしょうが、必要とされた事情はそういう事です。私がやっているのは、プロデューサーを中心とする企画とか営業ですとか製作チームの人たちと監督を中心とする現場の人たちをつなぐことです。
営業のかたからすると「こんなことアニメーターさんに言うと怒らないだろうか」とかあります。これに対して「いえいえそれは大丈夫ですよ」とか。一方で監督から「ここはどうしても貫きたい」と相談されて理解したら「じゃあ私がプロデューサー側に話しますよ」とか。クリエイティブプロデューサーは、通訳でもあるんですね。
―― これまで他の作品でも、クリエイティブプロデューサーとクレジットされたこともあります。
―― 谷口
そうですね。最初にクレジットされたのは『舞-HiME』の時。当時、小原(正和)監督が監督デビュー1本目だったんです。その補佐というか相談相手も兼ねて、ですかね。
実は監督業は、演出家さんが学ぶ機会がなかなかないんですよ。私の場合は幸か不幸か、テレビシリーズの1話の演出を多くやったから、その監督とびったりくっついていることが多かったんです。おかげで学ぶことが出来ました。
あと、あの作品は代理店を通さなかったからプロデューサーがすごく忙しくて、そのフォローもありました。ゲームはプロデューサー。マンガは私とかね。ムック本の付録アイデア会議とかも出ました。企画案はボツになったけど。
『鉄のラインバレル』は、ベテランの日高(政光)監督でしたから、現場については脚本打ち合わせを中心に立ちあったら、あとは私がやることはあまりありませんでした。
ただあの時は制作会社、原作出版社、ソフトメーカーの3社の組み合わせが初めてだったんです。この3社が知っている共通のスタッフが私だったんですね。文化の違う会社の調整をするのが私です。つまり、これ、隙間商売なんですよ(笑)
各社のプロデューサーさんや監督と相談が出来るニュートラルな人がいたほうがうまく回る時があるんですよ。出資とかマーチャンダイジングなどの製作も制作現場も知っていたほうが、なお良い。
とはいえ、基本は現場寄りですよ。クリエイティブプロデューサーで仕事を始める時は、まず監督の意向を聞きます。「監督はどうしたいんですか」、「それが実現するように私が動きますよ」と。だから、クリエイティブディレクターではなく、クリエイティブプロデューサーなんです。
人によってやり方や関与の仕方が違う、という意味ではアニメーションディレクターというポジションと同じなのかもしれませんが。
■ 自分が監督をすると、自分の思った作品にならないと思った『ファンタジスタドール』
―― そうした作品と『ファンタジスタドール』での違いはありますか?
―― 谷口悟朗さん(以下谷口)
『ファンタジスタドール』は、他作品とはスタートが違います。まず、自分がやりたいと思う作品企画がありました。ただ、これは進めていくうちに、自分が監督をすると自分の観たい作品ではなくなるような気がしました。むしろ監督は別に立てて、監督をフォローする立場にまわることがいいんじゃないかなと。
ただ、もともとの話は自分が考えてしまったので客観的な立ち位置というわけにもいかない。ここがそれまでの関わり方と違うところです。
『ファンタジスタドール』については、作品の背骨にあたる部分は、私が中心になってAnmiさん達いろいろな人の力を借りながら作りました。それをもとにアプリとかマンガとかいろいろ展開してもらっているんです。「原作」とあるのは、そういう事だからです。
そして、中核であるアニメは、斉藤(久)監督を中心としたスタッフのみなさんに作品に肉付けしていってもらっている。そうイメージしていただけるとありがたいです。
だから、現場が動き出したら離れてしまっても良かったんだけど、プロジェクトとしてやることが多いですからね、監督が関わると物量的にパンクしてしまいます。ですから、各社の中間に立って動くのを私がやることにしたんです。
―― 同じクリエイティブプロデューサーであっても、原作のある作品と無から創り出す作品でやることもだいぶ違う気がします。
例えば、今回のような場合、コンセプトはどこから生まれて誰が誰に伝えていくのでしょうか?
―― 谷口
もともと「女の子が一杯登場して明るくワーワーしたい」というのが、最初の企画として私の中にありました。日本のテレビアニメーションがもともと持っているそうしたジャンルがありますよね。そういったかたちの作品を一度やってみたかったんです。
―― それは乗っかって行くという方向なのですか?多くの人が、谷口さんがやるのなら、何かひっくり返すと考えると思うのですが。
―― 谷口
そのためにも私が監督ではないほうがいいというのがあったんです。私が監督ですと、まずひとつはお客さんがそれを期待する可能性がある。さらにスタッフもそう動いちゃう可能性があるんです。
そして、とにもかくにも第一に、私がひっくり返してしまう可能性があります(笑)ですから「谷口が監督をやっちゃいかんのよ」です。
その時に、谷口自身に枷をかけなければいけない。これを立ち上げた一人は谷口だけれど、谷口に任せるとその根底をひっくり返す可能性がある。であれば監督を別にすればいい。そういう発想なんです。
―― 自分の想いを実現するには、むしろ監督は別の人がいいということですか。
―― 谷口
そうです。そうです。
自分が最初に「見たい」と思った作品を実現するには、一番邪魔なのは谷口自身です。そういう発想で、今回の作品が出来上がっています。
だから監督には「企画の根底にあるところはやってくれよ、それが原作なんだから。あとは好きにしてよ」と伝えてあります。
■ ライバル作品は、存在するのか?
―― 今回(2013年夏期)は、視聴者の目から見ると女の子がバトルする話がいくつかあると思います。作り手から、ほかにライバル作品があるとか感じられることはあるのですか?
―― 谷口悟朗さん(以下谷口)
他の作品がどういうかたちかは、私は全く気にしていません。別に被ってもいいですし、被らなくてもいいですし。どういうことかというと、アニメーションを好きな人が各作品全てを応援してくれれば全ての作品が黒字になることはありうることです。
私にとって面白い状態はいろんな作品があることです。いろんな作品があるからアニメーションは広がりがでて面白い。
春のところでロボットものが3本、夏で女の子が活躍する作品が3本、素晴らしいことじゃないですか。分散出来ればよりいいかもしれないけれど、でも、それは結果的にみんながそうした作品を作っていける場があるってことなんです。
大事なのはアニメーション同士が戦ったってしょうがないということです。それよりも私たちが結集して戦っていかなければならないのは、実写ドラマやスポーツ中継、バラエティ、場合によってはゲームなどです。そういった意味で私は歓迎しますね。みんなが祭りになればそのほうが楽しいじゃないですか。
―― そうしたなかで、なぜ谷口さんが今回バトルする女の子を描くべきだと思われたのですか?
―― 谷口
バトルすることが目的じゃなかったんですよ。私が当初考えていたのは、もっとまったりしたものです。カードから出てくる女の子とのまったりした日常です。
同時に、この作品は長いスパンで発展させることが出来ないかと思いました。長いスパンでやろうとすれば、フォーマットがある程度定まったほうが入りやすいし、お約束になれば分かりやすくなるじゃないですか。ある程度、フォーマットが定まっている作品であれば、多少バトルがあったほうがやりやすいですね。
お着替えですとか、画面上も変化が出来るじゃないですか。
第2回に続く 近日公開予定
TVビアニメ『ファンタジスタドール』
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【関連写真】「ファンタジスタドール」とクリエイティブプロデューサー 谷口悟朗氏 インタビュー 第1回
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谷口悟朗さんに、『ファンタジスタドール』の作品のきっかけ、魅力、クリエイティブプロデューサーの仕事についてお話いただいた。
[インタビュー取材・構成:数土直志]
TVビアニメ『ファンタジスタドール』
公式サイト http://www.fantasistadoll.com/
「ファンタジスタドール先行上映会」http://www.fantasistadoll.com/0630kansei/
日時:6月30日(日) 開演/17時 会場: お台場シネマメディアージュ
ゲスト:大橋彩香、三澤紗千香、上坂すみれ 司会:吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー)
■ クリエイティブプロデューサーの役割とは?
―― 今回『ファンタジスタドール』は、谷口悟朗さんが監督でなく、クリエイティブプロデューサー、そして原作となっています。クリエイティブプロデューサーという仕事を知らない方も多いと思いますが、どういった仕事なのでしょうか?
―― 谷口悟朗さん(以下谷口)
クリエイティブプロデューサーは、テレビの『新世紀エヴァンゲリオン』以降、アニメーションの作り方が、大きく変質したことで必要になった役割です。
あの時、ソフトメーカーやテレビ局は、作品そのもの、つまりソフトが商品になるという認識も持ったんですね。そうなると、作品によっては監督に要求される資質が変わります。単純に現場を統括して、作品を作っていくだけでなく、営業的なところも理解することが要求されます。
例として製作委員会というシステムで話しましょうか。それまではオモチャだけを売っていればよかった、もしくは放送さえしていればよかった物が、委員会を構成する法人の数だけ対応が分かれてしまったんですね。そして、監督が製作……つまり資金回収なども視野に入れないといけなくなったケースがでてきたです。
しかし、法人は複数の人を用意できても監督は一人。それに、作品だけつくっていたい人だって多い。そうなると分担するしかない。
ここ数年、助監督ですとか、副監督、監督補佐が増えてきたじゃないですか。理由の一つはこれです。結局、ひとりだけでは回せきれないんです。
―― その時にクリエイティブプロデユーサーが必要とされてきたわけですか?
―― 谷口
人によってやり方は違うでしょうが、必要とされた事情はそういう事です。私がやっているのは、プロデューサーを中心とする企画とか営業ですとか製作チームの人たちと監督を中心とする現場の人たちをつなぐことです。
営業のかたからすると「こんなことアニメーターさんに言うと怒らないだろうか」とかあります。これに対して「いえいえそれは大丈夫ですよ」とか。一方で監督から「ここはどうしても貫きたい」と相談されて理解したら「じゃあ私がプロデューサー側に話しますよ」とか。クリエイティブプロデューサーは、通訳でもあるんですね。
―― これまで他の作品でも、クリエイティブプロデューサーとクレジットされたこともあります。
―― 谷口
そうですね。最初にクレジットされたのは『舞-HiME』の時。当時、小原(正和)監督が監督デビュー1本目だったんです。その補佐というか相談相手も兼ねて、ですかね。
実は監督業は、演出家さんが学ぶ機会がなかなかないんですよ。私の場合は幸か不幸か、テレビシリーズの1話の演出を多くやったから、その監督とびったりくっついていることが多かったんです。おかげで学ぶことが出来ました。
あと、あの作品は代理店を通さなかったからプロデューサーがすごく忙しくて、そのフォローもありました。ゲームはプロデューサー。マンガは私とかね。ムック本の付録アイデア会議とかも出ました。企画案はボツになったけど。
『鉄のラインバレル』は、ベテランの日高(政光)監督でしたから、現場については脚本打ち合わせを中心に立ちあったら、あとは私がやることはあまりありませんでした。
ただあの時は制作会社、原作出版社、ソフトメーカーの3社の組み合わせが初めてだったんです。この3社が知っている共通のスタッフが私だったんですね。文化の違う会社の調整をするのが私です。つまり、これ、隙間商売なんですよ(笑)
各社のプロデューサーさんや監督と相談が出来るニュートラルな人がいたほうがうまく回る時があるんですよ。出資とかマーチャンダイジングなどの製作も制作現場も知っていたほうが、なお良い。
とはいえ、基本は現場寄りですよ。クリエイティブプロデューサーで仕事を始める時は、まず監督の意向を聞きます。「監督はどうしたいんですか」、「それが実現するように私が動きますよ」と。だから、クリエイティブディレクターではなく、クリエイティブプロデューサーなんです。
人によってやり方や関与の仕方が違う、という意味ではアニメーションディレクターというポジションと同じなのかもしれませんが。
■ 自分が監督をすると、自分の思った作品にならないと思った『ファンタジスタドール』
―― そうした作品と『ファンタジスタドール』での違いはありますか?
―― 谷口悟朗さん(以下谷口)
『ファンタジスタドール』は、他作品とはスタートが違います。まず、自分がやりたいと思う作品企画がありました。ただ、これは進めていくうちに、自分が監督をすると自分の観たい作品ではなくなるような気がしました。むしろ監督は別に立てて、監督をフォローする立場にまわることがいいんじゃないかなと。
ただ、もともとの話は自分が考えてしまったので客観的な立ち位置というわけにもいかない。ここがそれまでの関わり方と違うところです。
『ファンタジスタドール』については、作品の背骨にあたる部分は、私が中心になってAnmiさん達いろいろな人の力を借りながら作りました。それをもとにアプリとかマンガとかいろいろ展開してもらっているんです。「原作」とあるのは、そういう事だからです。
そして、中核であるアニメは、斉藤(久)監督を中心としたスタッフのみなさんに作品に肉付けしていってもらっている。そうイメージしていただけるとありがたいです。
だから、現場が動き出したら離れてしまっても良かったんだけど、プロジェクトとしてやることが多いですからね、監督が関わると物量的にパンクしてしまいます。ですから、各社の中間に立って動くのを私がやることにしたんです。
―― 同じクリエイティブプロデューサーであっても、原作のある作品と無から創り出す作品でやることもだいぶ違う気がします。
例えば、今回のような場合、コンセプトはどこから生まれて誰が誰に伝えていくのでしょうか?
―― 谷口
もともと「女の子が一杯登場して明るくワーワーしたい」というのが、最初の企画として私の中にありました。日本のテレビアニメーションがもともと持っているそうしたジャンルがありますよね。そういったかたちの作品を一度やってみたかったんです。
―― それは乗っかって行くという方向なのですか?多くの人が、谷口さんがやるのなら、何かひっくり返すと考えると思うのですが。
―― 谷口
そのためにも私が監督ではないほうがいいというのがあったんです。私が監督ですと、まずひとつはお客さんがそれを期待する可能性がある。さらにスタッフもそう動いちゃう可能性があるんです。
そして、とにもかくにも第一に、私がひっくり返してしまう可能性があります(笑)ですから「谷口が監督をやっちゃいかんのよ」です。
その時に、谷口自身に枷をかけなければいけない。これを立ち上げた一人は谷口だけれど、谷口に任せるとその根底をひっくり返す可能性がある。であれば監督を別にすればいい。そういう発想なんです。
―― 自分の想いを実現するには、むしろ監督は別の人がいいということですか。
―― 谷口
そうです。そうです。
自分が最初に「見たい」と思った作品を実現するには、一番邪魔なのは谷口自身です。そういう発想で、今回の作品が出来上がっています。
だから監督には「企画の根底にあるところはやってくれよ、それが原作なんだから。あとは好きにしてよ」と伝えてあります。
■ ライバル作品は、存在するのか?
―― 今回(2013年夏期)は、視聴者の目から見ると女の子がバトルする話がいくつかあると思います。作り手から、ほかにライバル作品があるとか感じられることはあるのですか?
―― 谷口悟朗さん(以下谷口)
他の作品がどういうかたちかは、私は全く気にしていません。別に被ってもいいですし、被らなくてもいいですし。どういうことかというと、アニメーションを好きな人が各作品全てを応援してくれれば全ての作品が黒字になることはありうることです。
私にとって面白い状態はいろんな作品があることです。いろんな作品があるからアニメーションは広がりがでて面白い。
春のところでロボットものが3本、夏で女の子が活躍する作品が3本、素晴らしいことじゃないですか。分散出来ればよりいいかもしれないけれど、でも、それは結果的にみんながそうした作品を作っていける場があるってことなんです。
大事なのはアニメーション同士が戦ったってしょうがないということです。それよりも私たちが結集して戦っていかなければならないのは、実写ドラマやスポーツ中継、バラエティ、場合によってはゲームなどです。そういった意味で私は歓迎しますね。みんなが祭りになればそのほうが楽しいじゃないですか。
―― そうしたなかで、なぜ谷口さんが今回バトルする女の子を描くべきだと思われたのですか?
―― 谷口
バトルすることが目的じゃなかったんですよ。私が当初考えていたのは、もっとまったりしたものです。カードから出てくる女の子とのまったりした日常です。
同時に、この作品は長いスパンで発展させることが出来ないかと思いました。長いスパンでやろうとすれば、フォーマットがある程度定まったほうが入りやすいし、お約束になれば分かりやすくなるじゃないですか。ある程度、フォーマットが定まっている作品であれば、多少バトルがあったほうがやりやすいですね。
お着替えですとか、画面上も変化が出来るじゃないですか。
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