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日本マンガ学会第13回大会 北九州市漫画ミュージアムにて安彦良和さんらが登壇

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7月6日と7日の2日間、北九州市漫画ミュージアムにて日本マンガ学会の第13回大会が行われた。
今回は北九州市漫画ミュージアムの開館から、まもなく1年が経過することもあり、初めて九州での開催となった。2日目はシンポジウムで、テーマは「マンガとアジア」であった。第1部が「MANGAが女性化する!?-フィリピンを中心として」、第2部が「いま、アジアを描く」である。

そのうち第2部の「いま、アジアを描く」には、京都精華大学の吉村和真さんによる司会のもと、マンガ家の安彦良和さんと村上もとかさん、コメンテーターとして評論家の呉智英さんと明治大学米沢嘉博記念図書館のヤマダトモコさんが登壇した。
安彦良和さんは、このほどアニメ化が発表された『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』などで知られる。安彦さんは挨拶で、第1部が腐女子とやおいとBLの話であったため、会場に来て間違ったんじゃないか、第2部も聴衆は同じなんだろうかと戸惑ったことを明かして場を和ませた。

安彦さんがマンガ学会に参加したのは今回が初めてである。安彦さんは、講談社の月刊アフタヌーンで描いているマンガ『天の血脈』に登場する玄洋社のふるさとなので、小倉に行かざるを得ないと参加した理由を語った。
『天の血脈』は『虹色のトロツキー』、『王道の狗』に続き、主に満州など中国にまつわる近代史を題材としている。安彦さんは『虹色のトロツキー』の文庫本が鳩山由紀夫さんが総理大臣になった時に大人買いしていたエピソードを交えて笑いを誘った。

題材が題材だけに「取材大変でしょう?」、「よく描きましたね」と尋ねられるそうだが、これについては、マンガだから許される「役得」があるという。マンガであると受け取る側に鷹揚さがあるのが幸いしているようだ。
このほかシンポジウムのなかで安彦さんは、騙されて軍隊に行ったかも知れない一方で、大陸の夕日は綺麗だったとかあっけらかんとしたようなどっちでもないものを描きたいとも話していた。またアジアの事を描き切って名前が残せたらと決意を新たにしていた。

北九州市漫画ミュージアム
http://www.ktqmm.jp/
日本マンガ学会
http://www.jsscc.net/

【関連写真】日本マンガ学会第13回大会 北九州市漫画ミュージアムにて安彦良和さんらが登壇

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