インタビュー取材・構成:野口智弘]
『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 The Animation』>
7月よりアニメイズム枠にて放送開始
http://www.geneonuniversal.jp/rondorobe/anime/danganronpa/
■ 大山のぶ代さんの声は、破壊力抜群
―― 『ダンガンロンパ』はキャストも豪華なメンバーですが、アフレコについてはいかがですか?
―― 上江洲誠氏(以下上江洲)
超楽しいですね。『ダンガンロンパ』のアフレコは演者さんが作り込んでいてブレがないので出来上がり感がすごいんですよ。だからスムーズで、終わるのも早い。
―― 岸誠二氏(以下岸)
ゲームの収録はひとりずつ声を収録しているので、今回アフレコで初めて掛け合いをやってもらったんですが「これずいぶん前から一緒にやってたんじゃないの?」という感じでしたね。
役者さんも楽しんでいて『ダンガンロンパ』を愛してくれているのがありがたい。
――上江洲
息の合い方がすごいですね。みなさん「これはものすごく面白い話なので、それを伝えなきゃいけない」と思っていただいているので。
――キャストにもゲーム好きの方は多いと思いますが、なかでも『ダンガンロンパ』に詳しい方は?
―― 上江洲
もう一等賞は主人公役の緒方(恵美)さんですよ。収録現場でも「このセリフはこうしたほうが伝わるんじゃないか」というアイデアをご本人から言ってくださるので。
―― 岸
そう。ちゃんと「それは違うよ!」っていうゲームでの決めゼリフが、緒方さん本人から来るわけです(笑)。
―― 上江洲
それぐらい考えてくれているんですよ。もちろんどの方もそうなんですけど。
―― 岸
キャストも含めてみんな一ファン(笑)。
―― そのメンバーに加えて、先代のドラえもんを長く演じた、あの大山のぶ代さんも参加しています。
―― 岸
本当にありがたい話なんですけど、大山さんご自身がモノクマをすごく気に入ってるんですよ。これは本当に有り難いですね。全力投球していただいてます。
―― 上江洲
モノクマかわいいですよ。大山さん自身も喜んでいるというのが幸せで、すごいハツラツと演じられてます。あの声がテレビから流れるとやっぱり驚きますよね。
―― 岸
つい見ちゃうよね。大山さんの声は、我々日本人のDNAに刷り込まれた声ですから。
今回アニメで全編フルボイスになって、あらためて「なんだこれは!?」と(笑)。
破壊力抜群です。
―― 収録の際、大山さんの代名詞であるドラえもんの声を意識したオーダーはあるんですか?
―― 岸
さすがにそんなオーダー言えません(笑)。口が裂けても言えないですけど、なんとなく「もうちょっとかわいく、こんな感じで」と言うと、大山さんも察して「あ、そういうことね」と。
「ありがとうございます。申し訳ございません」みたいな(笑)。
―― 上江洲
でもパロディ的な演技をしてくれということではないですよね。それは大山さんなりのやり方でモノクマを演じていただいて。
もう大山さんのレベルになると、その人間の内側から出てくるものが既にアートなので、びっくりですよね。
―― 岸
そう。「格が違う」というところに突入しているので、我々小僧どもがとやかく言う意味はない(笑)。だから基本的には大山さんが出してくれた声を全部活かす方向ですね。
■ 制作スタッフは海賊団、誰が欠けても動かせない
―― 岸監督と上江洲さんが組んだアニメ作品は多いですが、あらためてコンビが長続きするポイントはどこにあると思いますか?
―― 岸誠二氏(以下岸)
たぶんおたがいにないものを持ってるからじゃないですか。
―― 上江洲誠氏(以下上江洲)
そうですね。戦士と魔術師、アカレンジャーとアオレンジャーみたいに、属性がちゃんと分かれてるんですよね。
―― 岸
そうそう。だから組みやすいんだろうなと。同じようなのが揃ってたらそれはどちらかだけで済むので、コンビで仕事する機会を多くいただけるのは、まわりからもそう見えるんでしょう。
―― 上江洲
おたがいアクセルを踏み合うというか。
―― 岸
だいたいおたがいアクセル踏みっ放しにしてるところで、誰がいつ止めに回るかという(笑)。
―― 上江洲
でもそれは僕らふたりだけではなくて、スタッフみんなそうですよ。誰かが欠けても動かせない、一種の海賊団ですよね。
今回だったら企画を作ったアニメーションプロデューサーの比嘉さんだったり、『ダンガンロンパ』以外でもお世話になっている音響監督の飯田さんだったり。
■ 原作ファンはモノクマになって見てください
―― 気が早いですが、このスタッフで『2』も作れますね。
―― 岸
やらせていただけるんだったらありがたい。
―― 上江洲
まずはファンと原作サイドの方が「『ダンガンロンパ』がアニメになって幸せになれたね」と思ってくれれば、なによりです。そう言っていただける事を目標に、頑張って作りました。『2』についてはその先の話ですね。
―― では最後に視聴者へのメッセージをお願いします。
―― 上江洲
原作をすでに遊んだ方はネタバレに関して悩んでいると思うんですけど、ネタバレはなしでお願いします!
じゃあ原作ファンはどう楽しめばいいのかと言うと、モノクマになったつもり見てください。アニメで初めて見る日本中の視聴者がこれから毎週絶望していくので、その様を「うぷぷぷ」と楽しんでもらえたらよいなと思います。
―― 岸
ユーザーインタラクティブだよね(笑)。原作ファンはモノクマであるというところですね。
―― 上江洲
できればネットでの公式配信も、ゲーム貴族の方はコメントありで見ていただいて、初めての方はコメント非表示で見ていただけたら嬉しいですね。モノクマだったら野暮なネタバレはしませんから。
―― 岸
ネタバレしたら絶望してくれないもんね(笑)。
―― 上江洲
逆に初めて見る方へのメッセージとしては……わりとガンガン登場人物が死にます! びっくりするぐらい死にます!
だから主人公の苗木君のつもりで推理に参加してもらって、コロシアイゲームの謎に挑んでもらえればいいなと思います。ネタバレが気になったら即ゲームを買ってください。
―― 岸
『ダンガンロンパ』ってモノクマという何か変なキャラクターがいて、それが大山さんの声でガンガンしゃべってるところでまず十分キャッチーじゃないですか。そこから入っていただいて全然大丈夫ですし、ゲームでもアニメでもで、どちらから入って頂いても楽しんでいただけるものになっています。
【関連写真】大山のぶ代さんの声は、破壊力抜群 『ダンガンロンパ』岸誠二監督&シリーズ構成 上江洲誠インタビュー 後編
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■ 大山のぶ代さんの声は、破壊力抜群
―― 『ダンガンロンパ』はキャストも豪華なメンバーですが、アフレコについてはいかがですか?
―― 上江洲誠氏(以下上江洲)
超楽しいですね。『ダンガンロンパ』のアフレコは演者さんが作り込んでいてブレがないので出来上がり感がすごいんですよ。だからスムーズで、終わるのも早い。
―― 岸誠二氏(以下岸)
ゲームの収録はひとりずつ声を収録しているので、今回アフレコで初めて掛け合いをやってもらったんですが「これずいぶん前から一緒にやってたんじゃないの?」という感じでしたね。
役者さんも楽しんでいて『ダンガンロンパ』を愛してくれているのがありがたい。
――上江洲
息の合い方がすごいですね。みなさん「これはものすごく面白い話なので、それを伝えなきゃいけない」と思っていただいているので。
――キャストにもゲーム好きの方は多いと思いますが、なかでも『ダンガンロンパ』に詳しい方は?
―― 上江洲
もう一等賞は主人公役の緒方(恵美)さんですよ。収録現場でも「このセリフはこうしたほうが伝わるんじゃないか」というアイデアをご本人から言ってくださるので。
―― 岸
そう。ちゃんと「それは違うよ!」っていうゲームでの決めゼリフが、緒方さん本人から来るわけです(笑)。
―― 上江洲
それぐらい考えてくれているんですよ。もちろんどの方もそうなんですけど。
―― 岸
キャストも含めてみんな一ファン(笑)。
―― そのメンバーに加えて、先代のドラえもんを長く演じた、あの大山のぶ代さんも参加しています。
―― 岸
本当にありがたい話なんですけど、大山さんご自身がモノクマをすごく気に入ってるんですよ。これは本当に有り難いですね。全力投球していただいてます。
―― 上江洲
モノクマかわいいですよ。大山さん自身も喜んでいるというのが幸せで、すごいハツラツと演じられてます。あの声がテレビから流れるとやっぱり驚きますよね。
―― 岸
つい見ちゃうよね。大山さんの声は、我々日本人のDNAに刷り込まれた声ですから。
今回アニメで全編フルボイスになって、あらためて「なんだこれは!?」と(笑)。
破壊力抜群です。
―― 収録の際、大山さんの代名詞であるドラえもんの声を意識したオーダーはあるんですか?
―― 岸
さすがにそんなオーダー言えません(笑)。口が裂けても言えないですけど、なんとなく「もうちょっとかわいく、こんな感じで」と言うと、大山さんも察して「あ、そういうことね」と。
「ありがとうございます。申し訳ございません」みたいな(笑)。
―― 上江洲
でもパロディ的な演技をしてくれということではないですよね。それは大山さんなりのやり方でモノクマを演じていただいて。
もう大山さんのレベルになると、その人間の内側から出てくるものが既にアートなので、びっくりですよね。
―― 岸
そう。「格が違う」というところに突入しているので、我々小僧どもがとやかく言う意味はない(笑)。だから基本的には大山さんが出してくれた声を全部活かす方向ですね。
■ 制作スタッフは海賊団、誰が欠けても動かせない
―― 岸監督と上江洲さんが組んだアニメ作品は多いですが、あらためてコンビが長続きするポイントはどこにあると思いますか?
―― 岸誠二氏(以下岸)
たぶんおたがいにないものを持ってるからじゃないですか。
―― 上江洲誠氏(以下上江洲)
そうですね。戦士と魔術師、アカレンジャーとアオレンジャーみたいに、属性がちゃんと分かれてるんですよね。
―― 岸
そうそう。だから組みやすいんだろうなと。同じようなのが揃ってたらそれはどちらかだけで済むので、コンビで仕事する機会を多くいただけるのは、まわりからもそう見えるんでしょう。
―― 上江洲
おたがいアクセルを踏み合うというか。
―― 岸
だいたいおたがいアクセル踏みっ放しにしてるところで、誰がいつ止めに回るかという(笑)。
―― 上江洲
でもそれは僕らふたりだけではなくて、スタッフみんなそうですよ。誰かが欠けても動かせない、一種の海賊団ですよね。
今回だったら企画を作ったアニメーションプロデューサーの比嘉さんだったり、『ダンガンロンパ』以外でもお世話になっている音響監督の飯田さんだったり。
■ 原作ファンはモノクマになって見てください
―― 気が早いですが、このスタッフで『2』も作れますね。
―― 岸
やらせていただけるんだったらありがたい。
―― 上江洲
まずはファンと原作サイドの方が「『ダンガンロンパ』がアニメになって幸せになれたね」と思ってくれれば、なによりです。そう言っていただける事を目標に、頑張って作りました。『2』についてはその先の話ですね。
―― では最後に視聴者へのメッセージをお願いします。
―― 上江洲
原作をすでに遊んだ方はネタバレに関して悩んでいると思うんですけど、ネタバレはなしでお願いします!
じゃあ原作ファンはどう楽しめばいいのかと言うと、モノクマになったつもり見てください。アニメで初めて見る日本中の視聴者がこれから毎週絶望していくので、その様を「うぷぷぷ」と楽しんでもらえたらよいなと思います。
―― 岸
ユーザーインタラクティブだよね(笑)。原作ファンはモノクマであるというところですね。
―― 上江洲
できればネットでの公式配信も、ゲーム貴族の方はコメントありで見ていただいて、初めての方はコメント非表示で見ていただけたら嬉しいですね。モノクマだったら野暮なネタバレはしませんから。
―― 岸
ネタバレしたら絶望してくれないもんね(笑)。
―― 上江洲
逆に初めて見る方へのメッセージとしては……わりとガンガン登場人物が死にます! びっくりするぐらい死にます!
だから主人公の苗木君のつもりで推理に参加してもらって、コロシアイゲームの謎に挑んでもらえればいいなと思います。ネタバレが気になったら即ゲームを買ってください。
―― 岸
『ダンガンロンパ』ってモノクマという何か変なキャラクターがいて、それが大山さんの声でガンガンしゃべってるところでまず十分キャッチーじゃないですか。そこから入っていただいて全然大丈夫ですし、ゲームでもアニメでもで、どちらから入って頂いても楽しんでいただけるものになっています。
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