2013年12月4日の宮城・仙台Rensaから、全国6ヵ所6公演のツアーに旅立ったぽこたが、2014年の1月13日に、大阪・なんばグランド花月にて千秋楽を迎えた。
今回のツアーは、純粋な音楽ライヴというだけではなく、前半戦を“コント音楽劇”、後半戦を“ライヴ”という2部構成スタイルで行われた。音楽劇の方は、脚本家を立て、よしもと芸人や、じゅん☆じゅん、ドグマ風見、百花繚乱、M.S.S Project、といったニコニコ動画の仲間たちとタッグを組み、本格的なコント劇で盛り上げた。1月12日の東京・ルミネthe よしもとには、この日だけの特別ゲストとしてレイザーラモンRGが、13日の大阪・なんばグランド花月には、たむらけんじも参加し、舞台に華を添えた。
そもそも今回のお芝居の台本は、ミリオンスターとなったゲッコー(ぽこた)が、引きこもりだった時期を乗り越え、今の自分を手に入れたという過去をカミングアウトする10万字インタビューを受けるという設定で描かれた回想劇であったのだが、そこにはフィクションながらも、ぽこたからの大切なメッセージが込められていた。
ステージに立つ側の立場となったことで、身に覚えの無い噂を立てられたり、信じていた人から思わぬ裏切りを受けたり、誹謗中傷に傷つけられたり、それによって、自分のことを愛してくれてる人たちを傷つけてしまったり、利便性の向上の為に進化したネットやツールでの発言の自由が、心ない発言の発信の場所として悲しい現実を作り上げてしまっていることなど、ところどころに、日々ぽこたが理不尽に思っていることや、実際のぽこたの信念や本音も交えて描かれたノンフィクションも含まれていたのである。
柔らかな印象を抱かせるぽこただが、そんな柔らかな外見とは似つかぬ現実的な思考の持ち主であり、とてもフラットな人間性でもある彼。そんな彼の思考は、1月22日にリリースされる待望のメジャー1stフルアルバム「摩訶不思議Lady imagination」の歌詞にも実に素直に吐き出されているのだ。そういった意味でも、芝居とライヴの2部構成で行われた今回の見せ方は、ぽこたの全てが曝け出されていた、リアルな時間だったと言えるだろう。
誕生日当日でもあった1月12日のルミネtheよしもとでの公演では、誕生日当日だったということもあり、集まったファンたちもお芝居の中に自然と入り込み、月光という役柄を演じるぽこたを祝福ムードで盛り上げていた。
一方、13日の大阪・なんばグランド花月では、同じ演目ながらも東京とは違うノリ。王子様的な存在でありながらも、たまに台詞を噛む、ちょっぴりダメなぽこたを見守る空気感が漂っていた東京とは違い、突っ込みも鋭く、ライヴで歌われた「誰がハゲやねん」の“ハゲ”でのコール&レスポンスも、遠慮のないレスポンスを返していたのが大阪だった。
ぽこたは、ライヴ中のMCで、「ぽこた一座の全国行脚~ぽけたすんのほぼ誕生日を自分から祝われに行きます(/// ̄(工) ̄///)~」と名付けられた今回のツアーは、“一座”のみんなと一緒に一台のバスで全国を行脚した、修学旅行のような楽しい旅であったという、のほほんとした感想を述べていた。しかし、芸人相手に、実に小気味のいい突っ込みをアドリブで入れながら、堂々たる役者っぷりを魅せたり、メジャー1stフルアルバム「摩訶不思議Lady imagination」の楽曲を、表現力たっぷりに聴かせたりと、エンタテイナーとしても、座長としても、いろんなことを吸収し、しっかりと成長した姿を見せてくれた。
そして何よりも驚かされたのが、この追加公演の為だけに用意されていた、アコースティックライヴだ。今回のツアーでは、マニュピレーター、ギター、ベース、ドラムというバンド編成で、いち早くアルバムの音を届け歌ってきた。さらに、12日13日の2公演の為だけに、アコースティックという違う見せ方を用意していた。
「アルバムは1月22日にリリースされるから、みんなはまだ聴けてないと思うけど、最初に聴くのがいきなりアコースティックヴァージョンってね(笑)。なんだか順番が逆だと思うけど、でも、きっとこっちの方が歌詞はしっかりと聞き取ってもらえると思うので、じっくり聴いていって下さい」というぽこたの言葉どおり、アルバムではバンドサウンドできらびやかに彩られた楽曲たちが、テンポを落とし、原曲とは違った世界観で届けられたのだった。
歌詞の中に描かれた想いと、自らの父親の話しを持出し、近況を報告しながら、彼が“今生きる上で強く想うこと”を語ったMCを挟みながら届けられた「これからもずっと」(2012年の12月12日にリリースされたミニアルバム「28歳で会社を辞めて音楽活動に専念しているぽこたああああああああああああ」からの1曲)や「僕が生きる意味」(1月22日にリリースされるメジャー1stフルアルバム「摩訶不思議Lady imagination」からの1曲)などは、万感胸に迫る思いであった。
ツアー初日の仙台の地で観たライヴよりも、より深く、伝えたいことが伝わってきたライヴだった様に思うこの2日間。ぽこたは、アーティストとしても、1人の人間としても、大きく成長出来た時間を過ごせたに違いない。ぽこたはこの先、DVDを発売するとのこと、来週から√5としてのツアー活動が始まることを発表し、2014年も2013年以上に邁進していくことを誓った。
photo:田中伸二
writer:武市尚子
Information
■リリース情報
アルバム「摩訶不思議 Lady imagination」
2014年1月22日発売
初回盤A【CD+DVD】YRCN-95223 3,200円(税込)
DVD収録内容:MUSIC VIDEO、Making、ぽこた3番勝負~おいぽこた、おまえの体力なんぼのぼんじゃい!編~
初回盤B【CD】YRCN-95224 3,200円(税込)
32P豪華ブックレット仕様
通常盤【CD ONLY】YRCN-95225 2,800円(税込)
ライブDVD「ぽこた一座の全国行脚 ~ぽけたすんのほぼ誕生日を自分から祝われに行きます(/// ̄( 工) ̄///) ~」
2014年3月26日発売
YRBN-80213~4 4,000円+税
2013年12月6日に行われた新宿FACE、2014年1月13日のFINAL なんばグランド花月の公演を収録
出演者
<よしもと芸人>犬の心、インポッシブル、ピクニック、ブロードキャスト、ライス
1月13日の特別ゲスト、たむらけんじ
<ニコニコ動画ゲスト>M.S.S Project、じゅん☆じゅん、ドグマ風見、百花繚乱
関連リンク
■ぽこた オフィシャルサイト:http://pokota.jp/
■よしもとアールアンドシー アーティストページ:http://www.randc.jp/artist/pokota/
■√5(ルートファイブ)オフィシャルウェブサイト:http://avexnet.or.jp/rootfive/
今回のツアーは、純粋な音楽ライヴというだけではなく、前半戦を“コント音楽劇”、後半戦を“ライヴ”という2部構成スタイルで行われた。音楽劇の方は、脚本家を立て、よしもと芸人や、じゅん☆じゅん、ドグマ風見、百花繚乱、M.S.S Project、といったニコニコ動画の仲間たちとタッグを組み、本格的なコント劇で盛り上げた。1月12日の東京・ルミネthe よしもとには、この日だけの特別ゲストとしてレイザーラモンRGが、13日の大阪・なんばグランド花月には、たむらけんじも参加し、舞台に華を添えた。
そもそも今回のお芝居の台本は、ミリオンスターとなったゲッコー(ぽこた)が、引きこもりだった時期を乗り越え、今の自分を手に入れたという過去をカミングアウトする10万字インタビューを受けるという設定で描かれた回想劇であったのだが、そこにはフィクションながらも、ぽこたからの大切なメッセージが込められていた。
ステージに立つ側の立場となったことで、身に覚えの無い噂を立てられたり、信じていた人から思わぬ裏切りを受けたり、誹謗中傷に傷つけられたり、それによって、自分のことを愛してくれてる人たちを傷つけてしまったり、利便性の向上の為に進化したネットやツールでの発言の自由が、心ない発言の発信の場所として悲しい現実を作り上げてしまっていることなど、ところどころに、日々ぽこたが理不尽に思っていることや、実際のぽこたの信念や本音も交えて描かれたノンフィクションも含まれていたのである。
柔らかな印象を抱かせるぽこただが、そんな柔らかな外見とは似つかぬ現実的な思考の持ち主であり、とてもフラットな人間性でもある彼。そんな彼の思考は、1月22日にリリースされる待望のメジャー1stフルアルバム「摩訶不思議Lady imagination」の歌詞にも実に素直に吐き出されているのだ。そういった意味でも、芝居とライヴの2部構成で行われた今回の見せ方は、ぽこたの全てが曝け出されていた、リアルな時間だったと言えるだろう。
誕生日当日でもあった1月12日のルミネtheよしもとでの公演では、誕生日当日だったということもあり、集まったファンたちもお芝居の中に自然と入り込み、月光という役柄を演じるぽこたを祝福ムードで盛り上げていた。
一方、13日の大阪・なんばグランド花月では、同じ演目ながらも東京とは違うノリ。王子様的な存在でありながらも、たまに台詞を噛む、ちょっぴりダメなぽこたを見守る空気感が漂っていた東京とは違い、突っ込みも鋭く、ライヴで歌われた「誰がハゲやねん」の“ハゲ”でのコール&レスポンスも、遠慮のないレスポンスを返していたのが大阪だった。
ぽこたは、ライヴ中のMCで、「ぽこた一座の全国行脚~ぽけたすんのほぼ誕生日を自分から祝われに行きます(/// ̄(工) ̄///)~」と名付けられた今回のツアーは、“一座”のみんなと一緒に一台のバスで全国を行脚した、修学旅行のような楽しい旅であったという、のほほんとした感想を述べていた。しかし、芸人相手に、実に小気味のいい突っ込みをアドリブで入れながら、堂々たる役者っぷりを魅せたり、メジャー1stフルアルバム「摩訶不思議Lady imagination」の楽曲を、表現力たっぷりに聴かせたりと、エンタテイナーとしても、座長としても、いろんなことを吸収し、しっかりと成長した姿を見せてくれた。
そして何よりも驚かされたのが、この追加公演の為だけに用意されていた、アコースティックライヴだ。今回のツアーでは、マニュピレーター、ギター、ベース、ドラムというバンド編成で、いち早くアルバムの音を届け歌ってきた。さらに、12日13日の2公演の為だけに、アコースティックという違う見せ方を用意していた。
「アルバムは1月22日にリリースされるから、みんなはまだ聴けてないと思うけど、最初に聴くのがいきなりアコースティックヴァージョンってね(笑)。なんだか順番が逆だと思うけど、でも、きっとこっちの方が歌詞はしっかりと聞き取ってもらえると思うので、じっくり聴いていって下さい」というぽこたの言葉どおり、アルバムではバンドサウンドできらびやかに彩られた楽曲たちが、テンポを落とし、原曲とは違った世界観で届けられたのだった。
歌詞の中に描かれた想いと、自らの父親の話しを持出し、近況を報告しながら、彼が“今生きる上で強く想うこと”を語ったMCを挟みながら届けられた「これからもずっと」(2012年の12月12日にリリースされたミニアルバム「28歳で会社を辞めて音楽活動に専念しているぽこたああああああああああああ」からの1曲)や「僕が生きる意味」(1月22日にリリースされるメジャー1stフルアルバム「摩訶不思議Lady imagination」からの1曲)などは、万感胸に迫る思いであった。
ツアー初日の仙台の地で観たライヴよりも、より深く、伝えたいことが伝わってきたライヴだった様に思うこの2日間。ぽこたは、アーティストとしても、1人の人間としても、大きく成長出来た時間を過ごせたに違いない。ぽこたはこの先、DVDを発売するとのこと、来週から√5としてのツアー活動が始まることを発表し、2014年も2013年以上に邁進していくことを誓った。
photo:田中伸二
writer:武市尚子
Information
■リリース情報
アルバム「摩訶不思議 Lady imagination」
2014年1月22日発売
初回盤A【CD+DVD】YRCN-95223 3,200円(税込)
DVD収録内容:MUSIC VIDEO、Making、ぽこた3番勝負~おいぽこた、おまえの体力なんぼのぼんじゃい!編~
初回盤B【CD】YRCN-95224 3,200円(税込)
32P豪華ブックレット仕様
通常盤【CD ONLY】YRCN-95225 2,800円(税込)
ライブDVD「ぽこた一座の全国行脚 ~ぽけたすんのほぼ誕生日を自分から祝われに行きます(/// ̄( 工) ̄///) ~」
2014年3月26日発売
YRBN-80213~4 4,000円+税
2013年12月6日に行われた新宿FACE、2014年1月13日のFINAL なんばグランド花月の公演を収録
出演者
<よしもと芸人>犬の心、インポッシブル、ピクニック、ブロードキャスト、ライス
1月13日の特別ゲスト、たむらけんじ
<ニコニコ動画ゲスト>M.S.S Project、じゅん☆じゅん、ドグマ風見、百花繚乱
関連リンク
■ぽこた オフィシャルサイト:http://pokota.jp/
■よしもとアールアンドシー アーティストページ:http://www.randc.jp/artist/pokota/
■√5(ルートファイブ)オフィシャルウェブサイト:http://avexnet.or.jp/rootfive/