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ミュージカル『忍たま乱太郎』、新キャラ登場、累計動員数10万人でさらにパワーアップ

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高浩美の
アニメ×ステージ&ミュージカル談義
[取材・構成: 高浩美]

ギャグアニメの舞台化はバカを本気でやるから面白い、ミュージカル『忍たま乱太郎』、新しいキャラも登場、累計観客動員数10万人、さらにパワーアップ!

■ 『忍たま乱太郎』、NHKアニメ作品の中でも最も長寿なシリーズ
ミュージカルも今年で5周年、累計観客動員数は10万人達成

この時期はミュージカル『忍たま乱太郎』のシーズンである。新年早々の初笑いという趣向なのだろうか。難しいことを考えないで肩肘張らずに笑って観ていられるミュージカルである。
昨年は映画も公開され、『忍たま乱太郎』の人気は衰えない。映画は乱太郎が主軸であるが、ミュージカルは乱太郎の上級生たちがメインキャラクター。歌って踊って、殺陣もばっちり、さらにコントもやってくれるので、エンターテインメント性抜群なのである。
実はNHKのアニメ作品の中でも『忍たま乱太郎』は最も長寿なアニメ作品。コミックからアニメ、ミュージカル、ドラマCD、ゲーム等、メディアミックスも盛んである。

ミュージカルは今回で第5弾、“新たなる敵”と題している。おなじみのドクタケ城のメンバーの他に今回、タソガレドキ城のキャラクターが登場する。凄腕忍者の雑渡昆奈門と天然ボケの城主黄昏甚兵衛。このキャラクターが物語にどう関わってくるのか、ここが重要なポイントであろう。
また、2014年はミュージカル『忍たま乱太郎』5周年目と節目を迎える。さらに1月15日で累計観客動員数は10万人を達成するという。もはやすっかり定着、息の長いシリーズになっていることがわかる。
また、今回の公演で新キャスト、若手俳優の荒牧慶彦、小野一貴、早乙女じょうじ、宮崎翔太がカンパニーに加わる。定番となっているシリーズ、キャストを入れ替え、新しいキャラクター投入でどのような“化学反応”をおきるのか、期待が高まる。


■ 結末は言わずもがな、“お約束”バトルに、笑いに殺陣にパワー100%、テーマは“絆”

オープニングは忍者学園の面々が賑やかに登場、歌って踊るというお決まりのパターン。定番ではあるが、ここで観客のテンションは上がる。学園ものによくある“下級生vs上級生”の話が軸になる。
どちらかというといじられキャラの下級生、“自分たちだって”と思うがやや空回り気味。上級生は“まだまだ甘いぞ”と下級生を叱咤激励するが、これがなかなか伝わらないのもよくあること。この“ありがちな話”で観客の共感をつかむ。
そんな心の隙に“事件”は起こる。毎度おなじみの忍術学園vsドクタケ城のバトルに、今回は敵なのか味方なのか、”謎のポジション”のタソガレドキ城の城主・黄昏甚兵衛とタソガレドキ忍軍の組頭・雑渡昆奈門が登場する。めっぽう強い雑渡昆奈門とお茶目で南蛮風のド派手な衣裳の黄昏甚兵衛は物語のキーパーソンであることはもちろん、舞台のアクセントとなっている。

忍術学園の6年生、4年生、忍たま乱太郎たちのチームワークはキャストが変わっても結束は固い。お決まりの殺陣に歌にダンスと大奮闘。それぞれの見せ場もあって文句なく楽しめる。乱太郎、きり丸、シンベイのお間抜けぶりはもはや定番。文次郎と留三郎の突っ張り合い、くの一トリオの騒々しさのパワーアップはかなり笑える。
殺陣は忍者の飛び道具を使ってのシーンは迫力もあり、見せ場となっている。また、大作ミュージカルを経験している下村尊則の歌の場面はなかなか圧巻でじっくり聴かせてくれるし、笑える怪演ぶりで全体を引き締めてくれる。
しかも今回は上級生たちや先生たちの“衣裳替え“があり、ここはビジュアル的にもお笑い的にも“お楽しみ”。結末は言わずもがな、ではあるが、第1弾~第4弾までの“お約束”のバトル構図にタソガレドキ城の2人が入ることによって変化のある構図になっている。そしてラストはもちろん『勇気100%』のテーマ曲でシメ、客席は大盛り上がりとなった。

会見では4年生、6年生の面々が登場、潮江文次郎役の渡辺和貴は「前回と比べると曲が増え、さらに4年生のアクションも増えています」とアピール。
今回は“絆”がテーマだそうだが、友情や信頼といった要素もあり、気持ちが優しくなれる作品に仕上がっている。“新たなる敵”というサブタイトルはちょっと意味深で、ここは観客の想像力に任せたい。チケットも好調であるが、パワー100%で息長く続けて欲しい。

ミュージカル『忍たま乱太郎 第5弾 ~新たなる敵~』
2014年1月8日~24日
サンシャイン劇場
http://www.musical-nintama.com

【関連写真】ミュージカル『忍たま乱太郎』、新キャラ登場、累計動員数10万人でさらにパワーアップ

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