現在、JAM Projectのメンバーとして、最新アルバム「THUMB RISE AGAIN」を引っ提げ「JAM Project LIVE TOUR 2013–2014 THUMB RISE AGAIN」を敢行中の遠藤正明。
今年は遠藤正明ソロとしても、8月にアルバム「EXTREME V MACHINE」をリリース。激しさから穏やかな表情まで、”生の音”と”活きた声”にこだわった作品として制作。同アルバムを手に、9月には東京・品川ステラボールでワンマン・ライブも開催。その日の模様が、3月26日に「LIVE TOUR2013~EXTREME V MACHINE~」LIVE BD&DVDとしてリリースされる。
つねに、感情をダイレクトに伝えてゆく”生の触れ合い”を大切に表現している遠藤正明。彼が2013年12月25日のクリスマスの夜、前年に引き続き、東京・第一生命ホールを舞台に「遠藤正明 christmas acoustic night2013~present of the voice~」と題したアコースティック・ライブを行った。
ステージは、遠藤正明がアカペラで唄う「HOPE」から幕を開けた。澄み渡る歌が、訪れた人たちの心に、ほのかな希望の火を灯しだした。その聖なる歌声へ、ゆったりと重なりあうストリングスの音色。この日は、弦楽奏団も加えた生楽器を軸に据えた編成。普段のステージ以上に、微妙な感情の揺れまでダイレクトに伝ってくるのが、このコンサート一番の醍醐味だ。
「CAN(christmas acoustic nightの略称)は、ゆっくり椅子に座って、じっくり僕の歌を聞いて欲しいのが趣旨。スタンディングで熱狂するライブも楽しいけど、たまにはこういうのもいいでしょ」と本人も語っていたように、このライブの面白さは、魂熱くなる躍動的な楽曲さえも暖かな表情に変え、触れた人たちの胸に優しく響かせてゆくところにある。
選曲は、近作が中心。とはいえ、これまでに発売した5枚のソロ・アルバムからまんべんなく楽曲を演奏。中では、ゲッターロボ大決戦のオープニングテーマ「can’t stop」や、OVA「B’T-X」のエンディグテーマ「永遠のその先〜You are the best buddies〜」など、懐かしい歌も披露。両曲ともアコースティックなスタイルに変えてとはいえ、軽快に跳ねた演奏を通し、聞き手の胸を弾ませてくれた。とくに「永遠のその先〜You are the best buddies〜」は、「サンタが街にやってくる」のピアノ演奏から始まり、同楽曲の心地好く揺れるボサノバ調のバンド演奏へと変化し、歌に繋がる構成で実施。この手の遊び心も、観る人たちの心に嬉しい笑顔を与えていた。
「CAN」は、遠藤正明にとって毎年恒例の行事。ステージ構築の面でも、いくつかの定番コーナーを用意。今年の「カバーソング・コーナー」では、斉藤和義の「歌うたいのバラッド」とスピッツの「楓」を選曲。中でも、アコースティックギターのみを背景に歌った「歌うたいのバラッド」を、抑揚を持った遠藤正明の歌声が演奏を引っ張ってゆく形で披露。胸をグッと惹きつけた歌を通し、改めて、遠藤正明自身も感情的に想いを響かせてゆく”唄うたい”であることを強く実感できた。
「侍ハリケーン」を唄う前には、「世の中には成敗しなきゃいけない人がいっぱいいる。とくに偽造はいかん」という名目のもと、演奏メンバーにいろんな物真似をさせては、「偽造はいかーん」と叫びながら、手にした刀でズバスバ斬ってゆく遊び心を持った場面も登場。
いつもは幸せなカップルを客席から招き入れて、その人のために唄うコーナーでは、12月24日と25日に婚姻届けを出したスタッフが3人(うち2人は夫婦)いたことから、彼ら彼女を呼び出し、「大切な人の手を離さないように」と言葉を添えながら、弦楽やピアノの優しい音色に乗せ、暖かな想い満載で「my beloved」を歌った。
「空の歌」をテーマに哀愁味たっぷりに唄った、バラード曲の「星海を往く希望の歌」と「蒼星-アオイホシ-」。今にも涙零れそうな切々とした歌声を響かせた、「夕凪-Pray for you-」を通した憂いゆく姿。軽快なマンボのビートに乗せ、快活に「完全無欠の Goファイター」を唄う場面も、この日の素敵な見どころだった。
アコースティックなスタイルとはいえ、心地好い一体化もライブを彩る大切な要素。終盤に演奏した「Jumping on the Monster Beats!!」や「あいのたね」「サンシャインズフォーユー」では、会場中の人たちが手拍子をしながら、遠藤正明の歌に合わせ♪ラララー♪やサビ歌を大合唱。誰もが心開放し、気持ち一つに暖かな熱狂を作りあげていった。
「人生で一番長く付き合うのは自分自身。自分を大好きになって、自分を信じて、これからも歌っていこうと思います。それが出来て、やっと人を愛せることが出来るのかな?!これからも繋がりを大切にしながら、素敵な歌を唄っていけたらなと思います」
最後にそう語りながら、訪れた人たちを優しく包み込むように歌った「Thank you」を通し、心と心で包容交わしあった。ひと言ひと言想いを紡ぐように唄う遠藤正明の歌声を通し、気持ちと気持ちで握手をし続けた今宵。胸に灯った小さな火が、何時しか暖かな暖炉の炎のよう大きくなっていたように、訪れた一人一人へ確かな温もりを届けてくれた、そんな聖なる一夜にほっこり心温まる素敵な笑顔をプレゼントしてくれたコンサートだった。
遠藤正明が”生の音”と”活きた声”にこだわるのは、こうやって、一人一人と心と心で握手を交わしていけるからなのかも知れない。
REPORT TEXT:長澤智典
セットリスト
「HOPE」<strings>(アルバム「(e)-STYLE」より)
「I will…」(アルバム「CIRCUS MAN」より)
「can’t stop」(「ゲッターロボ大決戦」OPテーマ)
「永遠のその先 〜YOU ARE THE BEST BUDDIES〜」(OVA「B’T-X」ED テーマ)
「夕凪-Pray for you-」(アルバム「EXTRENE V MACHINE」より)
「Clear Mind」(TVアニメ「遊☆戯☆王 5D’s」挿入歌)
「歌うたいのバラッド」(斉藤和義カバー)
「楓」(スピッツカバー)
「侍ハリケーン」(アルバム「CIRCUS MAN」より)
「星海を往く希望の歌」<strings>(アルバム「(e)-STYLE」より)
「蒼星-アオイホシ-」(アルバム「(e)-STYLE」より)
「完全無欠の Goファイター」(アルバム「CHAKURIKU!!」より)
「Carry on」<strings>(アルバム「M.e.」より)
「CIRCUMFLEX」(アルバム「EXTRENE V MACHINE」より)
「旅詩~My Sweet Home Town~」(アルバム「EXTRENE V MACHINE」より)
「Jumping on the Monster Beats!!」(アルバム「(e)-STYLE」より)
「あいのたね」(アルバム「M.e.」より)
「サンシャインズフォーユー」(アルバム「EXTRENE V MACHINE」より)
-ENCORE-
「CLOWN」<strings>(アルバム「M.e.」より)
「Thank you」<strings>(アルバム「CIRCUS MAN」より)
Information
■遠藤正明 リリース情報
LIVE DVD&Blu-ray「LIVE TOUR2013〜EXTREME V MACHINE〜」
2014年3月26日発売
LABM-7142〜3 5,700円+税
LABX-8050〜1 7,000円+税
■JAM Project ツアー情報
【JAM Project LIVE TOUR 2013-2014 THUMB RISE AGAIN】
2013年11月8日(金)埼玉県:三郷市文化会館
2013年11月16日(土)東京都:オリンパスホール八王子
2013年11月24日(日)愛知県:愛知芸術劇場・大ホール
2013年11月30日(土)福岡県:Zepp Fukuoka
2013年12月1日(日)兵庫県:神戸国際会館こくさいホール
2013年12月8日(日)宮城県:仙台サンプラザホール
2013年12月14日(土)大阪府 大阪国際会議場メインホール(グランキューブ大阪)
2013年12月15日(日)広島県:BLUE LIVE HIROSHIMA
2013年12月23日(月・祝)北海道:Zepp Sapporo
2013年12月28日(土)栃木県:栃木県総合文化センターメインホール
2014年1月4日(土)神奈川県:パシフィコ横浜・国立大ホール
2014年1月26日(日)静岡県:静岡市民文化会館・大ホール
2014年2月11日(火・祝)東京都:日本武道館
2014年2月15日(土)群馬県:安中市文化センター
2014年2月22日(土)沖縄県:ミュージックタウン音市場
2014年4月12日(土)福島県:いわきアリオス・大ホール
関連リンク
■JAM Project 公式サイト:http://jamjamsite.com/
■ランティス 公式サイト:http://www.lantis.jp/
■JAM Project LIVE TOUR 2013-2014 THUMB RISE AGAIN 特設サイト:http://jamjamsite.com/tra_tour2013-14/
■オリジナルアルバム「THUMB RISE AGAIN」特設サイト:http://jamjamsite.com/thumb_rise_again/
今年は遠藤正明ソロとしても、8月にアルバム「EXTREME V MACHINE」をリリース。激しさから穏やかな表情まで、”生の音”と”活きた声”にこだわった作品として制作。同アルバムを手に、9月には東京・品川ステラボールでワンマン・ライブも開催。その日の模様が、3月26日に「LIVE TOUR2013~EXTREME V MACHINE~」LIVE BD&DVDとしてリリースされる。
つねに、感情をダイレクトに伝えてゆく”生の触れ合い”を大切に表現している遠藤正明。彼が2013年12月25日のクリスマスの夜、前年に引き続き、東京・第一生命ホールを舞台に「遠藤正明 christmas acoustic night2013~present of the voice~」と題したアコースティック・ライブを行った。
ステージは、遠藤正明がアカペラで唄う「HOPE」から幕を開けた。澄み渡る歌が、訪れた人たちの心に、ほのかな希望の火を灯しだした。その聖なる歌声へ、ゆったりと重なりあうストリングスの音色。この日は、弦楽奏団も加えた生楽器を軸に据えた編成。普段のステージ以上に、微妙な感情の揺れまでダイレクトに伝ってくるのが、このコンサート一番の醍醐味だ。
「CAN(christmas acoustic nightの略称)は、ゆっくり椅子に座って、じっくり僕の歌を聞いて欲しいのが趣旨。スタンディングで熱狂するライブも楽しいけど、たまにはこういうのもいいでしょ」と本人も語っていたように、このライブの面白さは、魂熱くなる躍動的な楽曲さえも暖かな表情に変え、触れた人たちの胸に優しく響かせてゆくところにある。
選曲は、近作が中心。とはいえ、これまでに発売した5枚のソロ・アルバムからまんべんなく楽曲を演奏。中では、ゲッターロボ大決戦のオープニングテーマ「can’t stop」や、OVA「B’T-X」のエンディグテーマ「永遠のその先〜You are the best buddies〜」など、懐かしい歌も披露。両曲ともアコースティックなスタイルに変えてとはいえ、軽快に跳ねた演奏を通し、聞き手の胸を弾ませてくれた。とくに「永遠のその先〜You are the best buddies〜」は、「サンタが街にやってくる」のピアノ演奏から始まり、同楽曲の心地好く揺れるボサノバ調のバンド演奏へと変化し、歌に繋がる構成で実施。この手の遊び心も、観る人たちの心に嬉しい笑顔を与えていた。
「CAN」は、遠藤正明にとって毎年恒例の行事。ステージ構築の面でも、いくつかの定番コーナーを用意。今年の「カバーソング・コーナー」では、斉藤和義の「歌うたいのバラッド」とスピッツの「楓」を選曲。中でも、アコースティックギターのみを背景に歌った「歌うたいのバラッド」を、抑揚を持った遠藤正明の歌声が演奏を引っ張ってゆく形で披露。胸をグッと惹きつけた歌を通し、改めて、遠藤正明自身も感情的に想いを響かせてゆく”唄うたい”であることを強く実感できた。
「侍ハリケーン」を唄う前には、「世の中には成敗しなきゃいけない人がいっぱいいる。とくに偽造はいかん」という名目のもと、演奏メンバーにいろんな物真似をさせては、「偽造はいかーん」と叫びながら、手にした刀でズバスバ斬ってゆく遊び心を持った場面も登場。
いつもは幸せなカップルを客席から招き入れて、その人のために唄うコーナーでは、12月24日と25日に婚姻届けを出したスタッフが3人(うち2人は夫婦)いたことから、彼ら彼女を呼び出し、「大切な人の手を離さないように」と言葉を添えながら、弦楽やピアノの優しい音色に乗せ、暖かな想い満載で「my beloved」を歌った。
「空の歌」をテーマに哀愁味たっぷりに唄った、バラード曲の「星海を往く希望の歌」と「蒼星-アオイホシ-」。今にも涙零れそうな切々とした歌声を響かせた、「夕凪-Pray for you-」を通した憂いゆく姿。軽快なマンボのビートに乗せ、快活に「完全無欠の Goファイター」を唄う場面も、この日の素敵な見どころだった。
アコースティックなスタイルとはいえ、心地好い一体化もライブを彩る大切な要素。終盤に演奏した「Jumping on the Monster Beats!!」や「あいのたね」「サンシャインズフォーユー」では、会場中の人たちが手拍子をしながら、遠藤正明の歌に合わせ♪ラララー♪やサビ歌を大合唱。誰もが心開放し、気持ち一つに暖かな熱狂を作りあげていった。
「人生で一番長く付き合うのは自分自身。自分を大好きになって、自分を信じて、これからも歌っていこうと思います。それが出来て、やっと人を愛せることが出来るのかな?!これからも繋がりを大切にしながら、素敵な歌を唄っていけたらなと思います」
最後にそう語りながら、訪れた人たちを優しく包み込むように歌った「Thank you」を通し、心と心で包容交わしあった。ひと言ひと言想いを紡ぐように唄う遠藤正明の歌声を通し、気持ちと気持ちで握手をし続けた今宵。胸に灯った小さな火が、何時しか暖かな暖炉の炎のよう大きくなっていたように、訪れた一人一人へ確かな温もりを届けてくれた、そんな聖なる一夜にほっこり心温まる素敵な笑顔をプレゼントしてくれたコンサートだった。
遠藤正明が”生の音”と”活きた声”にこだわるのは、こうやって、一人一人と心と心で握手を交わしていけるからなのかも知れない。
REPORT TEXT:長澤智典
セットリスト
「HOPE」<strings>(アルバム「(e)-STYLE」より)
「I will…」(アルバム「CIRCUS MAN」より)
「can’t stop」(「ゲッターロボ大決戦」OPテーマ)
「永遠のその先 〜YOU ARE THE BEST BUDDIES〜」(OVA「B’T-X」ED テーマ)
「夕凪-Pray for you-」(アルバム「EXTRENE V MACHINE」より)
「Clear Mind」(TVアニメ「遊☆戯☆王 5D’s」挿入歌)
「歌うたいのバラッド」(斉藤和義カバー)
「楓」(スピッツカバー)
「侍ハリケーン」(アルバム「CIRCUS MAN」より)
「星海を往く希望の歌」<strings>(アルバム「(e)-STYLE」より)
「蒼星-アオイホシ-」(アルバム「(e)-STYLE」より)
「完全無欠の Goファイター」(アルバム「CHAKURIKU!!」より)
「Carry on」<strings>(アルバム「M.e.」より)
「CIRCUMFLEX」(アルバム「EXTRENE V MACHINE」より)
「旅詩~My Sweet Home Town~」(アルバム「EXTRENE V MACHINE」より)
「Jumping on the Monster Beats!!」(アルバム「(e)-STYLE」より)
「あいのたね」(アルバム「M.e.」より)
「サンシャインズフォーユー」(アルバム「EXTRENE V MACHINE」より)
-ENCORE-
「CLOWN」<strings>(アルバム「M.e.」より)
「Thank you」<strings>(アルバム「CIRCUS MAN」より)
Information
■遠藤正明 リリース情報
LIVE DVD&Blu-ray「LIVE TOUR2013〜EXTREME V MACHINE〜」
2014年3月26日発売
LABM-7142〜3 5,700円+税
LABX-8050〜1 7,000円+税
■JAM Project ツアー情報
【JAM Project LIVE TOUR 2013-2014 THUMB RISE AGAIN】
2013年11月8日(金)埼玉県:三郷市文化会館
2013年11月16日(土)東京都:オリンパスホール八王子
2013年11月24日(日)愛知県:愛知芸術劇場・大ホール
2013年11月30日(土)福岡県:Zepp Fukuoka
2013年12月1日(日)兵庫県:神戸国際会館こくさいホール
2013年12月8日(日)宮城県:仙台サンプラザホール
2013年12月14日(土)大阪府 大阪国際会議場メインホール(グランキューブ大阪)
2013年12月15日(日)広島県:BLUE LIVE HIROSHIMA
2013年12月23日(月・祝)北海道:Zepp Sapporo
2013年12月28日(土)栃木県:栃木県総合文化センターメインホール
2014年1月4日(土)神奈川県:パシフィコ横浜・国立大ホール
2014年1月26日(日)静岡県:静岡市民文化会館・大ホール
2014年2月11日(火・祝)東京都:日本武道館
2014年2月15日(土)群馬県:安中市文化センター
2014年2月22日(土)沖縄県:ミュージックタウン音市場
2014年4月12日(土)福島県:いわきアリオス・大ホール
関連リンク
■JAM Project 公式サイト:http://jamjamsite.com/
■ランティス 公式サイト:http://www.lantis.jp/
■JAM Project LIVE TOUR 2013-2014 THUMB RISE AGAIN 特設サイト:http://jamjamsite.com/tra_tour2013-14/
■オリジナルアルバム「THUMB RISE AGAIN」特設サイト:http://jamjamsite.com/thumb_rise_again/