2014年1月4日。街にはまだお正月気分が残る中、東京・渋谷公会堂でjealkbの盛大なパーティが開かれた。
2時間半に渡る楽しさノンストップな彼らのライヴは、本当に盛りだくさん。ジュアラーと呼ばれる彼らの熱狂的なファンから、初心者の観客まで、客席にいるすべての人たちを楽しませようとする徹底したサービス精神は、他のバンドの比ではない。全員がお笑い芸人出身という個性的なバンドだけに、ライヴの構成からMC一つに至るまで、笑える要素がテンコ盛りである。すぐに一緒に歌える覚えやすいメロディから、会場中がヘドバンの嵐となる激しい曲まで、レパートリーの守備範囲も広い。メンバーと一緒に歌って、笑って、叫んで、踊って、とても充実したあっという間の2時間半だった。
ライヴは、定刻ぴったりにスタートした。客電が落ちると、まずhaderuとhidekiが声をつとめる人形劇。これが、ライヴのイントロダクションになり、観客はすんなりとjealkbの世界へと引き込まれて行く。オープニングは、彼らがインディーズ時代から演奏しているポップ&ハードな「Julia」。観客をジャンプさせるノリのいい曲が3曲続き、まず観客の身体とハートを暖める。それから、MCで振り付け先導係のhidekiを紹介し、基本的な振り付けのレクチャー。観客が参加しやすいように、ギャグを交えながら手取り足取り教えてくれるのが、嬉しい。
「jealkbには、暗くなったらメンバーの名前を呼ぶというルールがあります。メンバーの名前がわからなかったら、今朝、食べた朝食を叫んでください」と、MCで説明するhaderu。たしかに彼らのライヴにはおなじみのことや決まっていることも多いのだが、「いろんなルールがあるのがjealkbスタイルなんだけど、好きなように楽しんでくれればいいです。各々自由に、暴れて帰ってください」と、初心者の観客へのフォローも忘れない。
前半はシャウトやヘドバン、ジャンプ等が織り込まれたテンポの速いハードな曲が多いが、中盤では多彩なアプローチの曲を続けて披露。男女2人ずつのダンサーがラテンのリズムに乗って軽やかに踊る「瞳・華」では、会場中でルミカライトの光が揺れている。edieeがソロを弾きながら客席におりてアピールするミディアム・テンポのシャッフル・ナンバー「キワダタサレタ美貌」、コール&レスポンスを繰り返しながらサビは客席から大合唱が沸き起こる「オプティ」「ここからは渋谷公会堂をハートでいっぱいにしてください」というMCで始まった「How much is your love」は、手でハートを作るフリがついていて、キュートでラブリーな演奏と相まって、会場中がハッピーな空気で埋め尽くされる。「初めての人は、『いろんな楽曲をやるなー』と思ってるでしょうけど、いろんな曲をやるのがjealkbなんです」というhaderuの言葉を、象徴しているような中盤戦だ。
次のMCでは、あらためてメンバー紹介。メンバーの楽器をいって、「......は、誰かな? 誰かな?」と繰り返して、お客さんにメンバー・コールをさせる手法は、90年代にヴィジュアル系四天王と呼ばれたバンド La’cryma Chiristiが得意としていたもの。さすが「ヴィジュアル系」をひっくり返してバンド名にしたjealkbらしいこだわり方だ。さらに、そのメンバー・コールの段取りを間違えたhaderuは、「もっと笑わせられるところを間違えて、すみませんでした」と、お立ち台の上で土下座。間違ってもただでは終わらず、笑いのネタにしてしまうところが、さすがである。
MCのあとは、今回のツアー「丞昇薔薇ノ気流」で会場限定発売しているシングル曲「Firebird」。アジテーションとヘドバンで始まるスピードチューンだが、途中でスカのリズムになったり、沖縄音階が取り入れられていたりする個性的な曲だ。そして、エンディングに向けて加速するかのように、アップテンポの楽曲が立て続けに演奏される。「super special summer」「恋する日曜日」とポップなダンスナンバーのあと、スカとハードとポップのミックスが心地よい「虚無感協奏曲」で、彼らは会場を最高のテンションにして、本編を締めくくった。
メンバーがステージを下りたあとに、再びステージ中央に人形が登場。2014年6月にアルバムをリリースすること、そのニュー・アルバムを引っさげて、7月から全国を回ること等の告知をする。
アンコールでは、メンバーが現在レコーディング中だというニュー・アルバムについてトーク。「今までになく、俺とelsaが喧嘩しながら作ってます(笑)」「次のアルバムには、バラードが入ってません。今のjeakbがやりたいことを提示したアルバムです」「今までにないパーティ・チューンにしたいと思っています!」と説明するhaderuの言葉を聞くと、かなり気合いを入れて作っている作品のようだ。
そして、アンコールでは、そのニュー・アルバムの中から新曲「OKK17」を演奏。フリのついたテンポの良い曲で、激しいヘドバン・パートもあり、いかにもjealkbらしい、いろいろな曲調がミックスされている楽曲である。「ニュー・アルバムには、『OKK17』のような曲がいっぱい詰まってます」というと、なんと客席からのコールに応えて、この曲をもう一度演奏する。制作途中のニュー・アルバムの曲を早くみんなに覚えてもらいたい、そんなjealkbのメンバーの熱い想いがヒシヒシと伝わって来る。
2014年の幕開けとなったツアー・ファイナルのこの日のライヴで、彼らが既に次の目標に向かって走り始めていることが如実に伝わってきた。ニュー・アルバム、全国ツアー、さらに、「2014年は、新たな試みをして、みんなを動揺させたい」と宣言したhaderu。独特のスタンスで突き進んできたjealkbが、新たな年にどんな挑戦をしてくれるのか、期待がどんどん膨らむ新春のステージだった。
ライター:大島暁美
カメラマン:橋本塁
Information
■リリース情報
アルバム 2014年6月発売予定
■ツアー情報
7月から全国ツアー開催決定
関連リンク
■jealkb オフィシャルサイト:http://jealkb.jp/
2時間半に渡る楽しさノンストップな彼らのライヴは、本当に盛りだくさん。ジュアラーと呼ばれる彼らの熱狂的なファンから、初心者の観客まで、客席にいるすべての人たちを楽しませようとする徹底したサービス精神は、他のバンドの比ではない。全員がお笑い芸人出身という個性的なバンドだけに、ライヴの構成からMC一つに至るまで、笑える要素がテンコ盛りである。すぐに一緒に歌える覚えやすいメロディから、会場中がヘドバンの嵐となる激しい曲まで、レパートリーの守備範囲も広い。メンバーと一緒に歌って、笑って、叫んで、踊って、とても充実したあっという間の2時間半だった。
ライヴは、定刻ぴったりにスタートした。客電が落ちると、まずhaderuとhidekiが声をつとめる人形劇。これが、ライヴのイントロダクションになり、観客はすんなりとjealkbの世界へと引き込まれて行く。オープニングは、彼らがインディーズ時代から演奏しているポップ&ハードな「Julia」。観客をジャンプさせるノリのいい曲が3曲続き、まず観客の身体とハートを暖める。それから、MCで振り付け先導係のhidekiを紹介し、基本的な振り付けのレクチャー。観客が参加しやすいように、ギャグを交えながら手取り足取り教えてくれるのが、嬉しい。
「jealkbには、暗くなったらメンバーの名前を呼ぶというルールがあります。メンバーの名前がわからなかったら、今朝、食べた朝食を叫んでください」と、MCで説明するhaderu。たしかに彼らのライヴにはおなじみのことや決まっていることも多いのだが、「いろんなルールがあるのがjealkbスタイルなんだけど、好きなように楽しんでくれればいいです。各々自由に、暴れて帰ってください」と、初心者の観客へのフォローも忘れない。
前半はシャウトやヘドバン、ジャンプ等が織り込まれたテンポの速いハードな曲が多いが、中盤では多彩なアプローチの曲を続けて披露。男女2人ずつのダンサーがラテンのリズムに乗って軽やかに踊る「瞳・華」では、会場中でルミカライトの光が揺れている。edieeがソロを弾きながら客席におりてアピールするミディアム・テンポのシャッフル・ナンバー「キワダタサレタ美貌」、コール&レスポンスを繰り返しながらサビは客席から大合唱が沸き起こる「オプティ」「ここからは渋谷公会堂をハートでいっぱいにしてください」というMCで始まった「How much is your love」は、手でハートを作るフリがついていて、キュートでラブリーな演奏と相まって、会場中がハッピーな空気で埋め尽くされる。「初めての人は、『いろんな楽曲をやるなー』と思ってるでしょうけど、いろんな曲をやるのがjealkbなんです」というhaderuの言葉を、象徴しているような中盤戦だ。
次のMCでは、あらためてメンバー紹介。メンバーの楽器をいって、「......は、誰かな? 誰かな?」と繰り返して、お客さんにメンバー・コールをさせる手法は、90年代にヴィジュアル系四天王と呼ばれたバンド La’cryma Chiristiが得意としていたもの。さすが「ヴィジュアル系」をひっくり返してバンド名にしたjealkbらしいこだわり方だ。さらに、そのメンバー・コールの段取りを間違えたhaderuは、「もっと笑わせられるところを間違えて、すみませんでした」と、お立ち台の上で土下座。間違ってもただでは終わらず、笑いのネタにしてしまうところが、さすがである。
MCのあとは、今回のツアー「丞昇薔薇ノ気流」で会場限定発売しているシングル曲「Firebird」。アジテーションとヘドバンで始まるスピードチューンだが、途中でスカのリズムになったり、沖縄音階が取り入れられていたりする個性的な曲だ。そして、エンディングに向けて加速するかのように、アップテンポの楽曲が立て続けに演奏される。「super special summer」「恋する日曜日」とポップなダンスナンバーのあと、スカとハードとポップのミックスが心地よい「虚無感協奏曲」で、彼らは会場を最高のテンションにして、本編を締めくくった。
メンバーがステージを下りたあとに、再びステージ中央に人形が登場。2014年6月にアルバムをリリースすること、そのニュー・アルバムを引っさげて、7月から全国を回ること等の告知をする。
アンコールでは、メンバーが現在レコーディング中だというニュー・アルバムについてトーク。「今までになく、俺とelsaが喧嘩しながら作ってます(笑)」「次のアルバムには、バラードが入ってません。今のjeakbがやりたいことを提示したアルバムです」「今までにないパーティ・チューンにしたいと思っています!」と説明するhaderuの言葉を聞くと、かなり気合いを入れて作っている作品のようだ。
そして、アンコールでは、そのニュー・アルバムの中から新曲「OKK17」を演奏。フリのついたテンポの良い曲で、激しいヘドバン・パートもあり、いかにもjealkbらしい、いろいろな曲調がミックスされている楽曲である。「ニュー・アルバムには、『OKK17』のような曲がいっぱい詰まってます」というと、なんと客席からのコールに応えて、この曲をもう一度演奏する。制作途中のニュー・アルバムの曲を早くみんなに覚えてもらいたい、そんなjealkbのメンバーの熱い想いがヒシヒシと伝わって来る。
2014年の幕開けとなったツアー・ファイナルのこの日のライヴで、彼らが既に次の目標に向かって走り始めていることが如実に伝わってきた。ニュー・アルバム、全国ツアー、さらに、「2014年は、新たな試みをして、みんなを動揺させたい」と宣言したhaderu。独特のスタンスで突き進んできたjealkbが、新たな年にどんな挑戦をしてくれるのか、期待がどんどん膨らむ新春のステージだった。
ライター:大島暁美
カメラマン:橋本塁
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■リリース情報
アルバム 2014年6月発売予定
■ツアー情報
7月から全国ツアー開催決定
関連リンク
■jealkb オフィシャルサイト:http://jealkb.jp/