2月27日に『劇場版 探偵オペラ ミルキィホームズ ~逆襲のミルキィホームズ~』がいよいよ公開を迎える。
本作は、2010年にゲームからスタートし、テレビアニメやコミカライズなど多彩なメディアミックスを見せているプロジェクトの最新作。これまでのテレビアニメに登場したキャラクターが総登場し、新たな物語が展開する。そして物語の中心にいるのは、もちろん探偵チーム「ミルキィホームズ」の4人、シャロ、ネロ、エリー、コーデリアだ。彼女たちの活躍と、勢い溢れる掛け合いを大画面で楽しめるとあって、期待しているファンも多いだろう。
そこで今回、メインキャラクターのキャストを務める三森すずこさん、徳井青空さん、佐々木未来さん、橘田いずみさんの4人にインタビューを行った。劇場版の見どころはもちろん、ユニットとして歩んできた約6年間の思い出、さらに今後の目標など、さまざまな話をうかがった。
『劇場版 探偵オペラ ミルキィホームズ ~逆襲のミルキィホームズ~』
2016年2月27日(土)全国公開
http://mh-movie.com/
■ 6年間の成長が感じ取れる劇場版
――2月27日にいよいよ劇場版が公開となりますが、今の率直な気持ちから教えてもらえますか?
三森すずこ(以下、三森)
『ミルキィホームズ』は今年で結成6周年になり、これまでにはアニメはもちろん、ユニットとしてもいろいろな活動をしてきたんですけど、「気づいたらまだ劇場版やってなかったな」と驚いてます(笑)。アニメが始まったころ、劇場版は大きな夢でしたし、声優を始めたころの原点に戻って夢を叶えられたことはとても嬉しいです。
徳井青空(以下、徳井)
アニメの第1期が始まったときは、「いつか劇場アニメになったらいいね」って、冗談みたいに話してたんです。それが実現することになって本当に嬉しいです。私たち4人のキャラクターが濃くなった思い出の作品なので、同じキャストやスタッフのみなさんとまたアニメを作れたことも幸せでした。
佐々木未来(以下、佐々木)
アニメも1期に2期、『ふたりはミルキィホームズ』『探偵歌劇 ミルキィホームズTD』とたくさんやってきましたが、それでも新作がまた見られることが嬉しかったです。しかも劇場版ということで、集大成としてみなさんに届けられると思います。もちろん私も、一ファンとして楽しみにしています。
橘田いずみ(以下、橘田)
テレビアニメの新作とは少し違って、本当に新しい世界へ踏み込める期待感でいっぱいです。
――みなさんの中でこの6年間は長かったですか?それともあっという間でした?
三森
それなりだった…(笑)。
橘田
すごく長かったと思うときもあれば、短かったと思うときもあります。小学1年生が中学生になるくらいの時間ですからね。そう考えると、あっという間だったのかもしれません。
徳井
振り返ってみると、たくさんのことがギュギュッと詰まってたなと感じます。こんなに濃い6年間はなかなかないですね。
――プロジェクトスタート時と現在とでは、気持ちや心構えに変化はありますか?
橘田
なにもかもが違いますね(笑)。当時の私たちにとっては『ミルキィ』がすべてだったので、今回の劇場版も、私たちの一部が映画になるような不思議な感覚です。
三森
第1期のころは訳も分からないまま精一杯演じていて、いっぱいいっぱいでしたね(笑)。今になって第1期を見返してみると、アホ具合、ダメダメな感じがすごく懐かしかったです。ひょっとしたら、今までのことを客観視できるようになったのかもしれませんね。
徳井
アフレコもほぼ初めての経験で、マイクの前に立つのにも精一杯だったことを思い出します。ただ、たくさんの作品を通していろいろな経験をさせてもらって、ネロのことも深く分かってきたし、私としても収録を楽しめるようになりました。歌のアドリブとかも、4人で「やってみようぜ!」とノリでできるようになって。良い意味で肩の力が抜けてきたなと感じます。
佐々木
第1期のころとか、台本にアドリブって書かれてあると本当に困ってました(笑)。だけど今では、誰がなにを言うか、大体想像できるようになりました。
――劇場版のことについても聞きたいのですが、タイトルには「逆襲」という言葉がありますよね。『ミルキィホームズ』らしくない言葉ですが、どんな意味を持っているのかは実際に見れば分かりますか?
三森
実は私たちもいまいち分かってなくて(笑)。
橘田
ググってみたら、気持ちが入っていると復讐で、気持ちが込められていなければ逆襲なんですって。
三森
だから逆襲って、知らず知らずのうちにやっているものなのかなって。もしかしたら見終わったとき、「あれが逆襲だったのかな…」と思うところがあるかもしれないです。
――ミルキィホームズの4人が逆襲と言っても、なかなかピンとこないですよね。
佐々木
だけど怪盗帝国とかG4とか、新たなライバルも出てくるので、そういったキャラと張り合う中では逆襲を感じる部分もあるのかな? あと、逆襲かどうかは分からないけど、4人ががんばっているシーンはとにかく多いので、そこも注目してもらいたいです。
――今回はオールスターキャストということで、歴代キャラの見せ場も多そうですね。
徳井
これまでの準レギュラーや脇役も集結しているので、テレビシリーズを隅々まで見ている人にはたまわない作品だと思います。あとは、小衣ちゃんが群を抜いてゲスい(笑)。
三森
そうだよね! こんなにゲスかったんだって、改めて思いました(笑)。
佐々木
今回の劇場版も、冒頭の7分の間で小衣ちゃんに振り回されます(笑)。見ようによってはアルセーヌよりも悪いヤツだけど、憎めない一面もあって、ミルキィの4人も小衣ちゃんのことが大好きなんですよね。
橘田
新キャラクターも強烈で、中でもアルセーヌさん並みに巨乳のキャラが出てきたときにはビックリしました。アルセーヌさんがやきもちを焼くくらいなので、注目してほしいです。
徳井
あとはやっぱりトゥエンティかな。キャラクターごとの予告も公開されているんですけど、特にトゥエンティはひどくて…(笑)。「これは本当に『ミルキィホームズ』なのか!?」と思ってしまうくらいです。
――では、主役であるミルキィホームズの4人についてはどうですか。
三森
4人もかなりかわいいですよ! 今まで以上に表情が豊かで、一瞬一瞬で見せる顔が違うんです。特に変顔の気合の入れ方がすごくて、これぞ劇場版と思いました。
――4人の表情にも注目ですね(笑)。ちなみに、歴代のキャラが登場する本作ですが、過去の作品を見て復習しておいたほうがいいのでしょうか?
徳井
キャラクターの知識というよりも、第1期や第2幕を見てテンポの速さに慣れておいたほうがいいかもしれないですね。なにせ勢いがあるので、追いつくためには慣れも必要だと思います。
佐々木
『ふたりはミルキィホームズ』はまじめに探偵をする回も多かっただけに、ここからファンになった人がいきなり劇場版を見たら驚くかもしれません。
三森
とはいえ、まったく新しい事件なので、知識がなくてももちろん楽しめます。
――予告編などを見ても、テンポは第1期のころに近づいたなと感じます。
三森
演じていても第1期のころを思い出して、懐かしかったです。ダメダメだけど一生懸命で、応援したくなります。
徳井
狭い屋根裏の部屋も登場するし、「未だにボロボロの家に住んでるんだなぁ」と、懐かしくもあり嬉しさも感じましたね。
――アフレコ時には、テレビアニメ版との意識の違いはありましたか?
佐々木
他のキャストのみなさんもそのままだったので、意識するところは今までと変わりませんでしたね。アフレコのときは同窓会みたいで楽しかったです(笑)。自然とあのときの空気になりましたね。
――なるほど。ちなみに、演じていて特に印象的だったシーンはありますか?
三森
どれもとても楽しかったんですけど、中にはちょっと泣けるシーンもあるんです。
徳井
4人の友情を感じられるというか、ダメダメなところだけでなく仲間思いの一面も見られるのは印象に残ってます。
――劇場版のアフレコとなると、短期間で一気に収録を済ませると思います。体力的にきつくはなかったですか?
橘田
むしろ、時間が経つに連れてだんだんテンションも上がっていくので、後半のほうが楽しく収録できました。午前中にハイテンションの収録をするほうが大変です(笑)。
三森
実は劇場版の収録は1日ですべて終わっていて、とてもスムーズにできたんです。時間がかかるかと思っていたし、なによりも楽しいのでもっと演じていたかったです。合宿みたいに、2、3日かけてもよかったくらいです。
徳井
ハチャメチャな『ミルキィホームズ』は演じていても楽しいなと、改めて感じました。
――逆に第1期のころは、収録で苦労することもあったのですか?
佐々木
最初のころは決まった時間までに録り終わらなくて、居残りで収録してましたね(笑)。もしデビュー当時に劇場版の収録をしていたら、本当に合宿になっていたと思います。
三森
昔に比べると、監督の指示も最初から出来上がっているんです。セリフのニュアンスとか、言い回しとか、すべて監督の中に「これ!」というのが決まっていて、私たちとしても的確で分かりやすかったですね。
■ 4人が見据える将来の野望は?
――主題歌もみなさんの新曲となっていますが、こちらの印象はいかがですか?
三森
劇場!っていう感じです(笑)。
橘田
前奏からファンファーレが入って、壮大ななにかが始まるような曲になっています。いつかライブで、幕が上がると同時に歌ってみたいです。
――ライブもみなさんはずっと続けてきましたけど、昔と今で、慣れてきた感覚はありますか?
徳井
最初のころは「雨上がりのミライ」の1曲だけでしたけど、それでもすごく大変でした。今は楽曲も増えて、私たちとしてもたくさん披露できるようになってとても嬉しいです。
三森
楽曲が増えたあとのセットリストを見ると壮観で、「これがミルキィらしさか」と感じることも増えました。
――では、今後ユニットとして挑戦してみたいことはありますか?
橘田
ギネスに挑戦してみたいです!
具体的になにをしたいかは決まってないですけど、4人でできることなら…。
佐々木
ドミノとか? くるみをお尻で割るとか?
三森
そんなのあるの!?
佐々木
ギネスの記録に挑戦している芸人さんが記録を作ってたみたい。だから、案外なんでもいけると思う(笑)。それにファンの人を集めて、大人数でできる挑戦もあったらいいですね。大縄跳びとか。
三森
あとは仮装大賞にも参加したいです。これはずっと前からみんなで言っていて、去年も参加しようと思ったんですけどエントリー期限が切れちゃって…。でも、いつかチャレンジしたいです。そのためにも、今のうちから仕込んでおかないと(笑)。
徳井
暖かい季節になったら野外で単独ライブとかもやってみたいです。ファンのみなさんに水をまいたりしながらのライブが夢なんです。
佐々木
どうせだったら沖縄とかでやりたいですね。
橘田
いずれにせよ、涙を流すような大きな挑戦をみんなでしたいです。武道館公演以来、なにかを達成して涙を流した機会ってあまりないんです。
徳井
それなら、4人で無人島脱出とか。脱出できたら間違いなく泣くでしょ(笑)。
――4人でできることはまだまだありそうですね(笑)。では最後にあらためて、劇場版の見どころや、ファンへのメッセージをお願いします。
徳井
劇場版は作画のスタッフさんのいたずら心が散りばめられていて、1秒ごとに小ネタが入っています。キャラクターの表情や背景など、一瞬を逃さないように見てもらいたいです。愉快という言葉がピッタリの作品ですし、劇場版ならではの戦いも見どころのひとつです。
三森
本当に笑いがたくさん詰まっていて、気軽に見られる作品になっています。ぜひ、お友達も誘って、一緒に大笑いしてほしいです
佐々木
キャストとスタッフのみなさんが、たくさんの愛を詰め込んだ作品です。本当に面白い作品なので、早く見てもらって、この気持ちを共有したいです。
橘田
子供から大人まで、そしてたとえキャラクターを知らなくても笑える作品になっているので、家族や友達を誘って、大勢で見てもらいたいです!
――ありがとうございました!
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